妊娠を望む人にとって、妊娠しやすいタイミングである自分の排卵日がいつなのかを予測することはとても重要な問題ですね。
排卵日を予測する方法としては、基礎体温を測ることや排卵日検査薬を使用する方法などがあります。
また排卵日前後では排卵痛や排卵出血とよばれる症状がおこることがあり、そのほか眠い・だるいなどの症状があらわれることもあります。
ここでは、排卵とは何なのか、妊娠しやすくする方法や排卵日前後におこる身体の変化などについてご紹介しています。
排卵とは
排卵とは、約1ヶ月に1回卵子が卵巣から放出されることをいいます。
卵子は「原始卵胞」という卵子の元となる状態で卵巣内に存在します。
原始卵胞は女性が生まれる前、つまりママのおなかの中にいる胎児の段階ですでに作られておりその後一生涯増えることはありません。
女性がもっている卵子の数は一生の間で決まっているのです。
胎児の卵巣内には約700万個の原始卵胞が存在しますが、産まれた時点で既に約200万個にまで減っています。
そして、初めての生理を迎える「初潮」の頃には20万~30万個程度にまで減少します。
その後生理のたびに約1,000個程度の割合で減少していきます。
毎月1,000個程度の卵子の元が卵巣内で育ち始めますが、最終的に1個の卵子のみが排卵されます。
排卵日とは
排卵日とは、約1ヶ月に1回卵子が卵巣から排卵される日をいいます。
女性の身体はいつでも妊娠できるわけではありません。
排卵した卵子と、セックスによって女性の膣内に入った精子が卵管までたどり着き受精・着床することで妊娠が成立します。
妊娠するためには卵子と精子が出会う必要があるため、卵子が排卵される排卵日に合わせてセックスをすることで妊娠の可能性が高くなります。
排卵日の前後に特有の症状が出る人もいますが自覚がないことの方が多く、生理の開始のように明らかに分かるものではありませんので、排卵日をある程度予測する方法はいくつかありますが、完全に予測するのは難しいといえます。
生理周期(月経周期)
女性の身体は妊娠できる体内の環境を整えるために、女性ホルモンのはたらきによって毎月生理(月経)をはじめとした様々な変化が起こります。
脳からのホルモンの刺激により卵巣内にある卵胞が育ち、成熟すると卵胞の膜が破裂し、中の卵子が卵管へと排卵されます。
卵胞が育っている間に女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が徐々に増え、子宮では子宮内膜が厚くなり受精卵が着床できる準備をしています。
妊娠が成立しなかった場合、厚くなった子宮内膜ははがれ落ちて膣から排出されます。
これが生理の仕組みです。
生理周期には個人差がありますが、25~38日であれば正常範囲内です。
生理の期間は3~7日程度続きます。
妊娠の可能性が高まる!タイミング法とは?
タイミング法とは、妊娠する可能性が高い排卵日の時期に合わせてセックスをする方法のことです。
妊娠するためには卵子が排卵されたタイミングで精子が女性の体内にいなければなりません。
卵子の寿命はおよそ1日、精子の寿命はおよそ3日程度ですので、排卵日の3日前ぐらいからセックスをすると、妊娠する可能性が高くなります。
生理周期が28日周期の女性の場合、排卵日は生理が始まった日から約14日後になります。
ただし生理周期には個人差があり、体調やストレスなどでもすぐに周期がズレてしまいますので、排卵日を確実に予測することは難しいといえます。
それでも、排卵日をある程度予測することは可能です。
排卵日を予測する方法
排卵日を予測する方法には次のものがあります。
【排卵日を予測する方法】
- 基礎体温
- 排卵日検査薬
- 医療機関での卵胞チェック
一番手軽に排卵日を予測できるのは基礎体温表をつけることです。
しかし生理周期が不規則な方や、生活習慣の乱れやストレスなどから基礎体温のグラフの線がガタガタしている方は基礎体温表から排卵日を予測するのは難しいかもしれません。
そのような場合、排卵日検査薬も自宅で簡単に使用できますので試してみるのもよいでしょう。
それでも排卵日予測が難しい場合、医療機関でエコー検査による卵胞チェックをするという方法もあります。
エコーを介してではありますが、卵胞の成長状態を直接確認することができるため、より高い精度で排卵日を予測することができます。
基礎体温
基礎体温とは、生きるために必要な最小限のエネルギーのみを使っている時の体温のことをいいます。
基礎体温は、朝目覚めてすぐの横になった状態のまま測定します。
女性の身体は、女性ホルモンの影響で約1ヶ月の間で基礎体温が変化するため、基礎体温表をつけることによって生理日や排卵日の予測に役立ちます。
基礎体温は生理が始まると低くなり、その後約14日間は体温が低い状態の「低温期」が続きます。
低温期の後にさらにガクンと基礎体温が下がるポイントがあり、その前後1~2日の間に排卵日があります。
排卵がおこると基礎体温は高くなり、次の生理が始まるまでの約14日間は体温が高い状態の「高温期」が続きます。
このように、健康な女性の基礎体温は低温期と高温期の二相に分かれており、これを二相性(にそうせい)といいます。
生理周期には個人差がありますが、基礎体温表を継続してつけることで、自分の排卵日をある程度予測できるようになります。
排卵日検査薬
排卵日検査薬とは、排卵をうながすホルモンである「黄体形成ホルモン(LH)」の尿中濃度の上昇を検出し、排卵日を直前に予測できる検査薬のことです。
妊娠検査薬と同じように、尿をかけるだけですぐに判定がでます。
尿中の「黄体形成ホルモン」の濃度が上昇してから約24~36時間以内に排卵がおこると予測できます。
つまり前の生理が始まった日から数えて11日後ぐらいから毎日検査を行い、排卵日検査薬の陽性反応が出たときが最も妊娠しやすいセックスのタイミングだとわかります。
もしくは基礎体温表のグラフの変化から、排卵日と予想される日の数日前から検査薬を使用することで、基礎体温表のみで排卵日を予想するよりも正確に近い予想が可能になります。
排卵日検査薬は第一類医薬品の取扱いのあるドラッグストアやネットショップなどで購入が可能で、12回分セットだと3,000円前後です。
医療機関での卵胞チェック
経腟超音波という腟の中に小さな装置を入れて検査を行うエコー検査により、卵胞がどのくらい大きくなったかを測定することができ、大きさによって排卵を予測することができます。
卵胞チェックは、不妊外来を行なっているクリニックの他、婦人科やレディースクリニックなどで検査を受けることができます。
排卵日前後におこる体の変化
排卵日前後に、体調やおりものなどの変化に気付くことがあるかもしれません。
【排卵日前後の症状】
- 排卵痛
- 排卵出血
- おりものの変化
- 月経前症候群(PMS)に似た症状
ただし生理痛ほど分かりやすい症状ではないため、自身の体調について日々敏感に感じ取っていなければ「何となく体調が悪い。。。」と思うだけかもしれません。
排卵痛
排卵日の前後に「排卵痛」といわれる腹痛を感じることがあります。
排卵痛は、卵胞の膜が破裂し中の卵子が飛び出すときに腹膜を刺激することでおこります。
生理痛ほどの痛みはなく、期間も長くは続きません。
もし激しい痛みがある場合は子宮内膜症などの疑いもありますので、早めに受診してください。
排卵出血
排卵日の前後に「排卵出血」といわれるごくごく少量の出血がおこることがあります。
排卵出血は排卵痛と同じように、卵胞の膜が破れるときにおこる出血です。
生理のときのような出血ではなく、茶色いおりものが出たり、トイレットペーパーに少し血がつく程度です。
おりものの変化
排卵日が近くなると、おりものの変化に気付くかもしれません。
おりものとは、子宮や腟などから出る分泌物のことで、老廃物を排出したり腟内のうるおいを保つなどの役割があります。
おりものは生理周期に合わせて量や状態が変化します。
おりものは通常は無色透明もしくは白みがかっていてさらっとしていますが、排卵日が近づくと量が増えて粘り気が強くなります。
そして排卵後は徐々に量が減り粘り気もなくなります。
ただしおりものは個人差が大きく、排卵日が近くなると必ずこのような変化がおこるわけではありません。
月経前症候群(PMS)に似た症状
排卵日前後は女性ホルモンの分泌量が急激に増減するため、体調不良がおこりやすい時期です。
以下のようになんとなくだるいなどの月経前症候群に似た症状があらわれることがありますが、症状は比較的弱く短期間であることが多いのも特徴です。
【排卵日前後におこるPMSに似た症状】
- 眠気、だるさ
- 冷え、むくみ
- めまい
- イライラ
- 腰痛
- 胸の張り
- 便秘、肌荒れ
これらの症状があるときは、身体を温める、十分な栄養と睡眠を意識するなど、生活習慣を見直してストレスをためないようにしましょう。
まとめ
妊娠したいと思ったら、まずは基礎体温を測定することからはじめるのではないかと思います。
基礎体温のつけはじめはグラフが安定しないことも多く不安になるかもしれませんが、2~3か月は続けて測ってみてください。
ご紹介したように排卵日を予測する方法はいくつかありますが、ストレスや生活習慣の乱れなどからホルモンのバランスが崩れると、生理周期がズレるなどして排卵日の予測も難しくなります。
ストレスの多い生活や過度なダイエットによる大幅な体重減少などがあると排卵日の予測が難しくなるだけではなく、排卵障害をおこす可能性もあります。
妊娠を考えるようになったら、生活習慣を見直しつつまずはご自身の身体と向き合って変化を感じてみてくださいね。